実家の本棚で見つけてきた昔買った本を読み返す。
浅田次郎の「姫椿」、何年もして読み返すと自分が年取った分読み方が変わって面白い。
そんな小説の一説、老人がつぶやくせりふが妙に心に残ったので自分メモ用に抜粋。
「そうだ、それでいい。やりゃあできるじゃねえか。どうも今の若えやつらは意気地がなくていけねえな。やれ熱いの冷てえの、うめえのまずいの、チョウチンだのヒョットコだのって、やりたくねえことにいちいち文句をつけやがる。そんな了簡じゃおめえ、石にけつまずいたって死んじまうぞ。」
田舎のじいさんもそうだけど、戦争行って命のやりとりをして、戦後を必死で生き抜いた世代からすると、自分を含めた現代人の悩みなんてはなくそみたいなもんなんだろうなと自分を戒めつつ鼓舞するの巻き。
写真はそんな「姫椿」、大人の短編集って感じで結構おすすめ。