ひさびさに一人お散歩、
表参道界隈をうろうろ渋谷まで。
いなかもんのおいらにはたまらないコース。
渋谷付近でお気に入りのカフェで珈琲を一杯、でも900円もする。
作業をよーく見てると、まずはネルに挽いた豆をいれる作業が
何かこう大切なものを丁寧にタンスにしまうように詰めておった、、
ちまちま挽いた豆が均等な間隔でネルの中に並ぶように、
大事に大事に。
そしてキレイに豆が詰まったネルに、
すこーしずつ、すこーしずつ、お湯を注ぐ。
しかし一向にネルからは抽出された珈琲が出てこない。
どうやら蒸らし作業の様だ。
これ以上お湯を注いだら珈琲が出る寸前まで、
つまり挽いた豆がこれ以上お湯を含めない限界までいったところで、
いったん作業がとまる。
そして店員はおもむろにビーカー(だっけ?)を用意し、
その後も慎重にお湯を注ぎながら琥珀色の液体を、
丁寧に丁寧に抽出しはじめる。
目の前にカップが置かれるまでおよそ十五分、
一つの儀式を見ているようで背筋が伸びた。
そうして出てきた珈琲をひとくち、月並みな表現だけど
「あー、これが深い香りとコクってやつね〜・・・」と一人納得。
それは珈琲豆のうまみの全てを、
一滴残らずカップの中に移してしまったようななんともいえない贅沢な味わひ。
一連の作業に敬意を払いつつちびちびと味わい店を後に、
宵闇の街はすっかり秋の匂いがしていた。
ちなみにこの店、トイレがえらく素敵で、ナウシカの秘密の地下室みたい。
そう、あの地下水と腐海の植物を栽培してるとこね。
壁の色や置いてある草木、そしてて素朴だけど暖かい照明、
心なし便器の水が泉に見えた。。
写真は一昨日のパリの街角の続き、、、ではなくて竹下通りの一本裏。
やっぱりいなかもんにはたまらない。